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Archive for July 2009

16 July

形から入らないで

---131F--- 特集ルーム

「形から入らないで」

先日、買い物に出かけたときの話ですが
いらっしゃいませ!と気持ちのいい言葉をかけられて気分よく店に入ると
少々お待ちください、まことに申し訳ありません、等と色々な言葉が
聞こえてきて、店の奥に目をやると、新人研修らしき光景があった。

それはそれで良い事なのだろうけど、どうやら様子がちょっと違う。
店員の動きを順次にマニュアル化しようとしているらしい。
ま、短期のアルバイトなら、形から仕込むのがいちばん早いのだろうけど
お店で商品を提供する事の本質とは違う気がする。
形ではなく、その人なりの主観的な気持ちから出てくる言葉で
接してほしいと思うのは求めすぎなのでしょうか?

写真も形から入ると、見かけ上のつくろいはできるけど
本当の目的とはかけ離れてしまう事も多い。
形を学ぶ事が悪いと言っているのではなく、形を学ぶ事自体は大切だけど
形を主軸とすることが危ないと思っている。

写真の具体話で言うと、少し前に観光ポスターの撮影をしたのですが
依頼主の決定を下す担当者が形を重視する人だったようで、
去年多くの資金を使い大手の会社で作ったものに拘っているため
もっといい写真がいくらでも撮れているのに、
あまり出したくないカットが採用されて、すっきりしない仕事になりました。

もっとわかりやすい話で言うと、講習会や学校で教えている撮影の授業で
撮影前のチェック項目を理由説明しながら言っている最中に
手順だけメモをしている人。
レタッチの授業でも、意味をおぼえようとせずに手順だけを聞いてくる生徒。
こういう場面ではなぜ被い焼きツールを使うのかを説明しているときに
ココを押してからココをハイライトにしてサイズは60で...としか
メモしてない人を見ると心配になってくる。

さて、話を写真に戻して、大事な事をひとつ伝えておきたいと思います。
形を学ぶ事は大事な事です。
あんな写真が撮りたい。こんな風に撮ってみたい。という気持ちも大切です。
でもそのうち写真の楽しさや感動を感じなくなり
写真を撮らなくなってしまったり、撮れなくなってしまったりするでしょう。
それは、撮りたいものが無いという状況です。
もともと対象物そのものにはに興味が無かったのかもしれません。

自分で工夫して表現しようと動き、対象物に興味を持って観察したり
光の当たり方や影の出方、見え方に注意してみると
今度は本当の写真のおもしろさに気づくかもしれません。








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13 July

色立体を作ろう! part9 "配色"

--131F-- 入力の知恵・画像の知識

「色立体を作ろう! part9 "配色"」

さてさて今回は、何とか論などとこむつかしい話はさておいて、
実際の配色について実用的な話しでもしましょうか。

先月の特集でも少し触れましたが、イメージに合った配色というものが
存在します。世の中に洗脳されたのか、本能的なものなのか分かりませんが
この配色を覚えておくと、手っ取り早くイメージを固める事ができますので
法則だと思っていつも使えるようにしておくと重宝します。

ただし、このコーナーで取り上げている以上、今までにやってきた知識を
活用していただくために、色相・彩度・明度の言葉を使って
マンセルの色立体の中でイメージできるような表現をしますのでよろしく。


●力強いダイナミックなイメージ
はっきりとした色を使って強いコントラストで表現するために、
彩度の高い色・白・黒などを使う。補色に近い色相や、明度に差をつける。

●落ち着いた雰囲気で知的なイメージ
全体的に彩度を低く使い、明度の差で表現する。
彩度の低い青っぽい寒色系に寄せて色相の変化を少なくする。

●やわらかくロマンチックなイメージ
ピンクや黄色系の色相を使い、淡い感じを出すために
彩度が低く、明度が明るめな色の配色。

●キュートでかわいらしいイメージ
上記のロマンチックなイメージから彩度を上げた感じで、
暖色系の明度と彩度の高い、明るいパステル調の色の組み合わせ。

●ゴージャス感のあるイメージ
ゴールド等の貴金属を連想するような色相を使い
暖色系の彩度の低い色の組み合わせ。

●落ち着きのある重圧なイメージ
深みを連想させるような、中間色相を使い
彩度も明度も低くした色の組み合わせ。

●元気でポツプなイメージ
にぎやかに彩度の高い色どうしを使い、明度も高めで
暖色系と寒色系の色を組み合わせた配色。

●インパクトある刺激的なイメージ
それぞれの色をはっきりと見せるために
彩度の高い色どうしの補色近くを組み合わせる配色。


色立体を思い浮かべてそれぞれの配色を組み立てて見ましょう。
気が向いたら、一例を挙げて答え合わせするかも。

色相・彩度・明度の3要素を表したマンセルの色立体
今月のデータは
色相度288〜324度の「5RP・5P」の色相パーツです。

公開期間はそれぞれ約1ヶ月間(2009年7月末まで締め切りました)
画像を保存してA4サイズにプリントし、
真ん中から内側に2つ折りすれば、見開き分が完成です。
いよいよ次回で完成になります。








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10 July

彩度と明度の関係

--131F-- フォトショップルーム

「彩度と明度の関係」

色立体を作ろうのコーナーでもいろいろと色について取りあげていますが
フォトショップの場合、レタッチによって色の変化が起こる場合があります。

たとえば、暗室ツールの類です。
被い焼きツールでオプションをハイライトにします。
これで顔などをなぞるとハイライトがより明るくなり、
くすみが抜けてすっきりとした印象になりますが、経験上彩度も上がります。
対策として、被い焼きツールをハイライトで使った後は
スポンジツールに持ち替えて、少し彩度を下げてやるのです。

この現象を憶測で説明すると、明るい部分をより明るくする場合
彩度も上がってしまうので、彩度を下げる必要がある。です。

では、暗い部分を明るくした場合はどうか、ですが、
締りがなくなってしまうのであまり部分的にやった事がありませんが、
暗い画像を明るく補正した事はよくありますので、その場合の話。

露出不足で暗く写ってしまった失敗写真を救うために、
トーンカーブかレベル補正で明るくしてもなんだかちょっと眠い感じに
なる事が多くあります。
よくやる方法は、トーンカーブでコントラストを高くしながら明るく補正し
彩度も少し高めて補ってやる事がよくあります。

この事を憶測で説明すると、元々明度の低い部分を少し持ち上げた場合は
それに相応した彩度が出てきにくいようですので、
彩度を上げてやる必要がある。です。

どちらも経験上の憶測ですので、鵜呑みにせずに各自で試してみた上で
同感だと思った方は対処をするようにお願いします。








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06 July

海辺のひと

--131F-- 思いつきのショートコラム

「海辺のひと」

先日、海開きの式典があり、雨が予想されていたのですが太陽に恵まれて
暑い新舞子の海開きとなりました。
その後、防災訓練の海難救助もあり、午後からは防犯の出陣式と
丸一日かり出されておりました。

これでしばらくの間、海はお客さんのものになる訳で、
涼しくなるまでは山や川に出かけて遊ぶ事が増える季節です。

え、海辺に住んでいて、夏に目の前の海へ行かないのかって?
用事でもない限りプライベートでは行かないでしょうね。
海岸のゴミ拾いは毎週月曜の朝にやってますけど...

夏の海は知らない人だらけで混んでるし暑いじゃないですか。
行くとしても、日没後ですね。
ぼくの知ってる地元の人は大抵、暑いときはクーラーの効いた
涼しい場所で過ごし、少し暑さがおさまってから海へ行くんです。
海で売店とか仕事している人はお客さんの相手で大変でしょうけど。

そういえば新舞子のマリンパークも名古屋港の管理だそうで、
その名古屋港が開港100周年らしい。
100周年だからなのかは知らないけれど、こんなめずらしい日本酒を頂いた。

純米清酒「名古屋港」
画像はこちらhttp://www.pst.jp/tok/img/IMG_090702.JPG
ひやがいいと書いてあるが、どんな味がするのか楽しみだ。







11:09:00 | t-tok | |

04 July

押切り

--131F-- 情報ルーム

「押切り」(写真の裁断機)

昔から写真をカットするには押し切りを使っていましたが、
数年前にロータリー式のカッターを使い始めました。

確かに力を入れなくてもスパッと切れるし、厚紙だって簡単に切れてしまう。
でも、最近になって、やっぱり押し切りがいいなぁとつくづく感じるように
なってきました。

ロータリー式は、大まかにズバッと切るときはいいのですが、
1mm以下のわずかなカットをすると刃がゆがんでまっすぐに切れない。
切り口がじきにぼさぼさしてくるので、大量のカットには向かない。
小さな写真が切れないので、結局、押し切りと併用しなくてはならない。
など、使っているといろいろな不満点が出てきました。

切るときにコツがいるけど、どんなものでもきれいに切るには
やっぱり押し切りだなぁと思いながら、今日もカットしていました。

こだわるのなら、ドイツのダーレ社製の押切式の裁断機がいいですね。
ただ、安全ガードはとても邪魔なので、ぼくは取っ払っています。








11:07:15 | t-tok | |