Archive for February 2010
23 February
インチを便利に使おう
---138F--- 特集ルーム「インチを便利に使おう」
物の長さを表す単位は、普段使っているのはメートル法だと思います。
キロメートル、メートル、センチメートル、ミリメートル、身の回りで
よく聞くのは、このような単位が多いと思います。
でも、写真に携わっている人は、インチも結構使っているのです。
たとえばフィルムや写真のサイズ。
シートフィルムでは、「シノゴ」と呼ばれている4X5インチのフィルム。
写真で言えば、「キャビネ」サイズは5X7インチのことを言います。
これを半分に切って格安に提供し始めたのがサービス判(L判)です。
「バイテン」とか「エイトバイテン」と呼ばれている定番サイズは
「六つ切り」というサイズの事で、言葉のとおり8X10インチ。
「四つ切り」のサイズは10X12インチで「大四」が11X14インチです。
このようなインチ基準で成り立っている写真業界ですから、
センチで言うと端数が出ておぼえにくい寸法になってしまうのです。
デジタル写真では、もっと深く関わりますよ。
解像度のディーピーアイ、ドットパーインチの「dpi」です。
ピクセルパーインチ「ppi」とも言います。(pixel/inch)
・・・1インチあたりに何ピクセルの要素があるのかを表すものですね。
六つ切りサイズでプリントしたい場合、解像度は300dpi必要ですから
六つ切りは縦横8と10インチの画像なので、8x300と10x300、
2400と3000ピクセルの画像が必要って事です。
インチで考えると、計算が簡単でしょ。
2400ピクセル幅の写真を作る時には、ちょっと余裕を見て
(短辺2500)x(長辺2500x1.5)で1000万画素あるカメラならOKと判断します。
もちろん、よく解像するシャープなレンズでなければいけませんが。
あと、あまり広まってはいませんが記号のようなサイズの言い方も
あるので、ちょっと紹介しましょう。
12R...12インチ幅の...305X457mm
8RS...六つ切りサイズ、8R...ワイド六つ切りサイズ、
6R...八つ切りサイズ、6HD...ワイド八つ切りサイズ、
5R...キャビネサイズ、4R...KGサイズ(ポストカードサイズ)
頭の数字がインチで幅寸法を表しているのです。
(L判は実際には3.5インチ幅ですが、3.5Rではなく、3Rと表記されます)
ではここで、便利なインチとセンチの換算をするはどうしたらいいのか。
1インチは、約25.4mm(2.54センチ)ですので、おおよそ2.5倍にすれば
近い値になりますね。どんぶりですが、2.5倍とちょっとです。
2.5倍を別の分かりやすい感覚で表現すると、
インチ→センチは、ひと桁足して半分の半分(ちょい)です。
そう、10倍のクオーターちょいなのです。
5x7のキャビネ判を例にとって計算すると、
50の半分の半分(12.5)cm×70の半分の半分(17.5)cmになるわけです。
プラスちょこっとにすることで、本来の12.7x17.8cmになります。
では逆に、センチからインチにするには...簡単ですね。
センチ→インチは、ひと桁引いて倍の倍、弱。
インチの世界で写真もっともっと楽しみましょう。
19 February
室内でのスナップが黄色くなる事があるわけ
--138F-- 入力の知恵・画像の知識見え方や写り方のしくみ part6
「室内でのスナップが黄色くなる事があるわけ」
最近になって、写真が時々黄色い色に写る事はありませんか?
ネガフィルムで写していた時には気にならなかったけど
デジタルカメラにしてから色が悪くなったとか...
その理由のひとつとして、ラチチュードの狭さがあります。
最も明るい部分から最も暗い部分までの写せる範囲が
デジタルカメラはネガフィルムよりも狭いのです。
ですから黄色く写ってしまった色を補正するにも限度があるのです。
そのため、デジタルカメラにはホワイトバランスを調整する機能が
備わっています。
黄色く写るのは、その場の色温度が低いため。
ステージやホール、結婚式の披露宴会場、シャンデリアのあるロビーなど
オートでは補正しきれないほどの黄色い電球色の場合は、
ホワイトバランスの設定をタングステン(電球)色にセットする事で
より自然な色味で写す事ができるのです。
また、昔はストロボをガツンと効かせて強制的に発色させていたのですが、
最近のデジタルカメラは感度が良くなった事もあり、
光ったとしても弱く、補助光程度にしか光らなかったりで
絵的な自然さはあっても色がおかしな傾向があります。
そこでまた問題になってくるのがストロボの色温度です。
通常のストロボは、6000度ケルビンほどの青白い光を出すので、
近くが青く遠くが黄色くなるのです。
その対処法として、披露宴会場のスナップカメラマンや大相撲のプレスの
人たちがやっているストロボにLBフィルターを貼る手段です。
アンバー系のゼラチンフィルターでLBA-12ぐらいをストロボの発光面に貼り、
カメラのホワイトバランス設定を電球マークか、2800〜3500ぐらいにします。
この色温度は、会場の電球の調光具合で変わってきますので
現場で調整しながら撮影してくださいね。
調光で光量を下げるほど色温度も下がりますから。
ライトバランスフィルター
特価・一眼レフ用アクセサリー各種
15 February
ブラシを作ろう
--138F-- フォトショップルーム「ブラシを作ろう」
フォトショップのブラシは、円形だけでなく楕円にしたり
周囲をぼかしたりできることは知っていると思います。
そしてブラシの形は円形だけではなく、四角のものや、
ランダムドットのようなものもありますね。
ブラシで描くと、単に線になるのではなく、
ブラシ先端のシェイプを変更して間隔を広げて点線にしたり
することもできます。
そこで今回は、自分でブラシを作って、その形の点線を描いてみましょう。
まずは簡単に作る方法です。
白紙の画像を新規作成します。100x100ピクセル程度でいいでしょう。
ブラシツールを鉛筆ツールに切り替えて、すきな絵を描いてください。
「Ctrl」+「A」をしてすべて選択します。
メニューの「編集」から「ブラシを定義」を選び、
好きな名前をつけて「OK」すれば完成です。
この画像ファイルは保存なしで閉じても結構です。
さて、うまくできたかどうか試してみましょう。
A4サイズの白紙画像を新規作成します。
ブラシでも鉛筆ツールでもかまいませんので、どちらかのツールにして
ブラシオプションを開いて今定義した形のブラシを選択します。
真っ白な用紙のどこかをクリックしてみましょう。
先ほど描いて作った形がスタンプのように押されたはずです。
次に、押したまま引きずってみましょう。
ちょっと汚い線が引けていると思います。
このままでは面白くないので、ブラシのシェイプを変更します。
ブラシパレットを開きます。ブラシパレットが見当たらない場合は、
メニューの「ウインドウ」から「ブラシ」を選びます。
この画面でブラシの性質を変更してやります。
ブラシプリセットの一番上にある「ブラシ先端のシェイプ」をクリック
して、下の方にある「間隔」を100%以上になるように好みの%に
プレビューを見ながら変更してください。150%ぐらいが適当かな。
この状態でもう一度描いてみてください。
ブラシの軌跡を連続スタンプを押したように描かれたと思います。
他の項目も変更してみると面白い効果がいっぱい現れます。
前回の説明を参考にして、ブラシの各項目のジッターとか
お好みで有効にしてみてくださいね。
描画色と背景色を変更して、カラー系のジッターを入れてみたり
シェイプの角度とサイズを変えてみるのも面白いです。
さてこのカスタムブラシ、白/黒だけではなく、中間調も使えるので
写真をブラシに登録することもできます。
誰かの顔を開いて、顔の部分を選択します。
白バックの写真だと、面白いぐらい決まりますが、そうでない場合は
うまく顔だけの選択範囲を作ってくださいね。
メニューの「編集」から「ブラシを定義」を選び、名前をつけて「OK」です。
これでブラシの中に今の形が加わりました。
ブラシオプションを開いて今定義した形のブラシを選択したら
ブラシ先端のシェイプの間隔を150%とかにしてから
ポチッとクリックしたり引きずったりして描いてみましょう。
「Shift」キーを使うとまっすぐ引けますよ。
また、ここからの位置でクリックし、「Shift」キーを押しながら
ここまでの位置でクリックすると、その間の直線が引けますよ。
13 February
分けやすければ分かりやすい
--138F-- 思いつきのショートコラム「分けやすければ分かりやすい」
先日、職業訓練校の授業をしているときの事ですが、
フォトショップの解説中ハッと思いついた事がありました。
分かりやすいって事は、記憶を分けやすいって事なのかな、って。
知らない人にとっては、居場所がわからなくて迷子になってしまうため
記憶しやすいように分けて説明する事が大切なんだろうって。
全体像と現在位置を示してから、今からやることのメリットを伝える事で
興味を引いた上で、しっかりと作業を分けて説明すると
すんなり理解してもらえました。
しかも後から関連付ける事で、理解が深まりニヤリとするような場面も。
このデジセミでは、思いつくままに分けずにダラダラ書いていますが
授業やセミナーでは、そうもいきませんからね。
10 February
カメラストラップ
--138F-- 情報ルーム「カメラストラップ」
デジタル一眼レフって、フィルムカメラと比べて重いですよね。
しかもおまけで付いてきたストラップは硬くて長くてゴワゴワ。
裏側の一部に滑り止めが縫い付けてあるものは
なんかそれが邪魔で分厚くなってしまいとっても使いにくい。
長さも、長くてベルトのバックルに当たってしまい、
液晶がすぐに傷だらけになってしまうし、
ぶらぶらと長くてカメラをどこかへぶつけそう。
薄くてよくなじみ、ブラブラしない短めのストラップは快適ですよ。
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プロストラップとは裏地が違いますが、しなやかで短めのストラップです。
取り付けは先端が内側へ入るようにして、短くして使ってくださいね。