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Archive for December 2011

22 December

飾りじゃないのよレンズフードは

---160F--- 特集ルーム

「飾りじゃないのよレンズフードは」

今年も、運動会や修学旅行の撮影にあちこち出かけていきましたが、
気になっている事があるのです。
それは、レンズフードをきっちり使っている人が少ないって事。

カメラがフィルム時代から、デジタルカメラになって、
より気をつけなくちゃいけないのが、ハレーションです。

もちろん、フィルムカメラでも必要なものですが、
デジタルカメラの受光素子がフィルムの膜面よりも反射しやすいので
直射光がレンズ内に入ってこないよう、より気を使わなくてはいけません。

よく見かける風景は、レンズフードすら無い、むき出しレンズのまま
運動会の撮影をしている姿。
あと、レンズフードは付いてはいるものの、逆向きに付けた、収納状態のまま
撮影している、ただの邪魔な飾りになっている姿。

レンズフードは何のためにあるのか...
直射光がレンズ内に入ってきて内面反射を起こしてしまうのを多少防ぎます。
不意にレンズに触ってしまう事故を防ぎます。
小雨が降っているときは、レンズに雨粒が付着するのを防ぎます。
レンズをぶつけたりこすったりしてしまう事を、防ぎます。

でも、いい事ばかりではなく、前玉に付いているレンズフードは、
レンズの可動部に負荷をかけてガタが出やすくなります。

ハレーションを防ぐのが主な目的ですが、レンズフードをつけていれば
安心かと言うと、一概にそうとはいえません。

単焦点の望遠レンズなら、レンズフードはかなり効果を発揮しますが、
ズームレンズとなると、かなり効果が薄いものが多くなります。
ほんと、ただの飾りじゃないか、と言うぐらいのものとか。

そんなレンズフードでも、無いよりは全然いいので
すべてのレンズに、レンズフードを正しくつけて
直射光に気を使いながら撮影することをお勧めします。
手のひらや厚紙で遮光してやれば、なおクリアーな写真になるでしょう。






15:38:00 | t-tok | |

18 December

光沢面とマット面の違い

--160F-- 入力の知恵・画像の知識

見え方や写り方のしくみ part28
「光沢面とマット面の違い」

いくつもの写真を見ていると、その面質に違いのあるものが見つかります。
つやのある光沢写真。
これは最近一番多く出回っているタイプで、鮮やかで階調表現が非常に優れ
パッと見で、きれい!と思える写真です。
モニターディスプレーのパネルでも、つやのある光沢パネルのラインナップを
そろえている機種も多くありますね。

ただこのタイプは、黒のしまりはいいのですが、黒の諧調が反射して
見づらくなる傾向がありますので、写真の光沢はいいのですが、
光沢のモニターは、画像データのゴミや汚れを見落としがちになります。
もちろん、プリントしないなら、この弱点が逆に長所になり、
多少のムラがあっても、モニター上では目立たなくきれいに見えるのです。

マット面の写真は、
光の反射を抑え、ギラつく事なく落ち着いた色調で、
細部まで冷静に観察できる写真です。ごまかすことが出来ないので、
細部までこだわった魅せる作品などによく使われます。
また、指紋や汚れも付きにくく、張り付きもしにくい特徴があります。

このような光沢では無いモニターディスプレーは、
パッと見のきれいさはあまりありませんが、
ゴミやムラまで発見しやすく、レタッチ作業に向いているモニターです。
それだけ画像データのアラが出やすいのモニターですで、
光沢のモニターと比べると、汚い画像に見えてしまう弱点もあります。

話しついでに、昔よく見かけた「絹目」という面質の写真は、
絵画のキャンバスをイメージした荒くて規則的なボツボツのある表面です。
絵画風にしたいときには有効かもしれませんが、まぁ、残念なものです。
ただ、コピーしたときにボツボツが出てしまうので、
逆にコピー防止には一役かっているのかもしれません。






15:38:15 | t-tok | |

13 December

集合写真に欠席者を合成2

--160F-- フォトショップルーム

「集合写真に欠席者を合成2」

前回は準備段階として、撮影方法と下処理についてでした。
調子やコントラスト、ライティングなどの条件を同じにして
合成箇所を空けて並べる...でしたね。
合成される画像と合成する画像を並べて、濃度や色味をあわせたら
いよいよ切り抜き作業です。

まずは欠席者の方の画像を切り抜きます。
前列の人でかくれてしまう部分は必要ありませんので、
並べたときに見える部分だけ、丁寧に切り抜き、
かくれる部分は大雑把に少し余裕を持って切り抜きます。

ペンツールを持ち、作業用のパスに切り替えて、
切り抜く輪郭のほんのわずか内側をザックリとクリックしていきます。
切り抜く輪郭をぐるりと回ってスタートしたところまで戻って
はじめのクリックしたポイントをクリックすると、
クローズドなパスが完成です。

次にペンツールを方向点の切り替えツールに切り替えて、
先ほどクリックして作ったポイントを滑らかにして
曲線を画像の輪郭に合わせていきます。
この作業は丁寧に行ってください。
ポイントの位置を動かしたいときは、Ctrlキーを押しながら
ドラッグすると動きます。

パスの調整が終わったら、パスパレットの下にある
「選択範囲としてパス読み込む」をクリックして選択範囲にし、
ベースになる方の画像へ、この選択範囲の画像を移動ツールで
ドラッグして画像を持ってきます。
これで欠席者の方の元画像は必要ありませんので閉じても結構です。

次に、ベースになる方の画像。
今移動してきた欠席者がレイヤーになっていますので、
大きさが揃うように調整します。
バウンディングボックスを表示させて、角をドラッグすれば
大きさを変えることが出来ます。
この時、オプションのボタンを使うか、シフトキーを押しながら
必ず縦横比をリンクさせてくださいね。

さあ、欠席者の大きさと入れる位置が決まったら、
合成する人の前列に並んでいる人を切り抜いてレイヤーにします。
前列の切り抜く範囲は、合成する人にかぶさる範囲だけでいいですよ。
ちょっとだけ余裕をもって広めにしておきますが。

切り抜く範囲を記憶したら、欠席者のレイヤーを非表示にして、
背景レイヤーを選択してください。
そして、欠席者を切り抜いたときと同じように前列の人をパスで囲んで
選択範囲にしたら、Ctrlキーを押しながら、Jキーを押すと、
選択範囲がレイヤーになります。
このレイヤーを、レイヤーパレットの欠席者レイヤーの上に持ってきて
欠席者レイヤーを表示させてください。

これで大まかに合成は出来ましたが、
出来の良し悪しは、ほとんど仕上げにかかっています。
輪郭を馴染ませたり、画質の調整をしたり。
と言うわけで、次回の年末号で説明しようと思っています。
気が変わったらごめんなさい。

どうも文章では説明しにくくて、わかりにくい作業ですので
できれば実際に講習をご覧になるのがいちばんの近道です。
12月20日の午後から、愛知県写真館協会が主催の講習会を
名古屋ビジュアルアーツで行いますが(予約制)、
遠方の方にとっては難しいですね。





15:35:00 | t-tok | |

09 December

自分を変えるのがいちばん簡単

--160F-- 思いつきのショートコラム

「自分を変えるのがいちばん簡単」

最近あちこちで言われる事があります。
  辻さん、変わったね...
ぼくの事を気にかけてくれていたのかと、うれしいやら恥ずかしいやら。

枝葉のようなこだわりをやめただけなのに、
他人から見てわかるぐらい変わったのかぁ、と。

「電話は通話ができればいい」と、ぶっちゃけていたつもりが
「電話は通話をするものだ」と言う変なこだわりに
なってしまっていた...事に気づいたのが始まりでした。

世の中が複雑になる分、自分は単純でいたいと。
あー、歳とって、開き直っちまったのかなぁ。

どちらにせよ、自分の環境を変える事や、他人を変える事なんて
簡単にはできないので、自分が変わればいいんじゃないの?
流されながら舵をとっていくのも、面白いと思えてきたのでした。






15:33:00 | t-tok | |

05 December

CBL Lens

--160F-- 情報ルーム

「CBL Lens」

ひょんな事から、このCBLレンズって言うものを使い始めました。
で、実際に使ってみると、簡単に色温度を合わせる事が出来るので
こりゃいいわ!って事でご紹介します。

じつは先日、CBL Lensと言う商品の紹介をして欲しいと言う依頼が
ありまして、丁寧なメールと説明ページのリンクがあったのですが、
http://www.cbllens.jp/
実際に使った事の無いものを、皆さんに紹介することは出来ないと
お断り申し上げたのですが...
では使ってみてくださいと、実物を送って下さいました。

包みを開けると、箱が立派すぎて、驚きました。
そしてネオプレーンのような専用のソフトケースまで付属していて
二度びっくり。でもこのケースはちょっと使いにくいかな。。。

使い方は簡単です。
マニュアルホワイトバランスに設定して、グレーカードと同じように
撮影して、その画像をMWBに設定するだけです。

なら、グレーカードでも同じじゃないか!と思いますよね。
なぜわざわざCBLレンズを使わなければいけないのか...

いちばんの理由は、コツが要らないって事。
グレーカードを使った場合、角度によって色の変動があります。
それに、AFのままだと、ピントが合わないのでヘリでロックしてから
フレーミングしなおしてシャッターを切ることになります。
あと、取り扱いに気を使いますね。折れや汚れ、色あせなど。

CBLレンズ自体を見ると、意味不明な作りをしていて、
本当にこんなので大丈夫なんだろうかと思いましたが、
まあ、結果が良かったので、意味不明な作りにも意味があったのかと。

まだ使い始めて間がないので、本格的に使い込んだら
またその報告をする事と思いますので、お楽しみに。
余計な気遣い無く、簡単に色を合わせたい方へおすすめのCBLです。







15:30:00 | t-tok | |