Top" />

Archive for March 2011

24 March

スタジオポートレートライティングパターン

---151F--- 特集ルーム

「スタジオポートレートライティングパターン」

まぁ、基礎ってやつは知っていて損は無いので、
ここらで取り上げてみようと思います。

忘れちゃならないライティングする目的は、
明暗を操って被写体の特徴を浮かび上がらせる事。
ぼくが被写体に会う前からライティングをセットできないのは
このような理由だからです。

大事なことはこれだけなんだけど、案外みんな型にはめちゃって、
明暗を操っているなんて意識していない人も多い。
基礎的なライティングのパターンはあるけど、
このいちばん大切な目的のために使わなければ全然意味がないもの。
だからライティングは型にはめるのではなく、型にはまる感じです。

では、メインライトの位置によるライティングパターンです。

1.ハリウッド・ライティング
古くはモデルカタログや、女優さんのブロマイドでよく見かける
ご存知シワ消しライティングです。

正面少し上方から強めにドカンとライトを当てます。
どんな理由か知りませんが、バタフライ・ライティングとも言われていて
ほっぺたがほっそりとなり、卵型の整った顔立ちに写ります。

キャッチライトがしっかりと写りこみますから、
使用する光源の形に工夫をすると、印象づけることが出来ます。

2.ループ・ライティング
ハリウッドから少しライトを横にずらした位置に置いたライティング。
しわを目立たせずに鼻筋も少し見えて顔の立体感もちょっとだけ出せる。

うまくはまればきれいに決まるのですが、
日本人に多い丸顔では、多分大失敗することになる。
被写体の顔立ちの見極めが重要になるライティングです。

3.レンブラント・ライティング
写真スタジオでもっともよく使われているライティングです。
斜め横、斜め上から当てる難しいライティングで、顔の影側のほっぺたに
逆三角形のライトが現れるのがこのライティングの目安です。

立体感が出て顔もほっそりと写る反面、表面のディテールもよく写るので、
皮膚感もよく出て肌荒れやシワも克明に写し出します。
修整の手間もかなりのものになるので、メイクも重要になります。

被写体の形状をよく観察して、ライトの位置を微妙に調整する事と、
レフを使ってシャドウ部の濁りを助けると、グンと良くなります。

4.スプリット・ライティング
印象強くしたい時などに用いる個性的なライティング。
顔のほぼ真横あたりから当てるライティングで、
顔の半分に光が当たり、逆の半分は影になります。

立体感がしっかりと出て皮膚感もしっかりと出てしまいます。
ライト側か影側か、どちらを主に表現するかで印象が大きく変わります。
照明比と露出の決定が鍵を握ります。

以上の4つが、スタジオポートレートでのライティングパターンです。
くれぐれも、パターンありきではなく、
使用目的と被写体の特徴によってライティングを調整した結果が
どのパターンになったのか、という発想順序でお願いします。
あと、ライティングパターンにはバリエーションがありますので、
次回にでもご説明しようと思います。






11:59:00 | t-tok | |