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Archive for June 2009

16 June

色立体を作ろう! part8 "色彩調和論"

--130F-- 入力の知恵・画像の知識

「色立体を作ろう! part8 "色彩調和論"」

今回は特集「定番の配色」の切り口を変えて
このコーナーでは色彩調和論について原理を説明しましょう。

色彩調和論には、シュブルールの色彩調和論やイッテンの色彩調和論、
そしてジャッドの色彩調和論など、ひとつではなくいろいろあります。
中でもぼくはいちばんわかりやすいと思っているジャッドの色彩調和論を
今回は説明しますね。

ジャッドは、過去の伝統的な色彩調和論の調和の原理を
4つの基本原理に要約したのです。
つまり、色彩調和論を大きな4つの原理にまとめあげたのです。

「秩序の原理」
等間隔性で成り立つ色彩体系の中で、知覚的等歩度又は単純な幾何学的
関係になる様な、一定の法則により規則的に選ばれた色同士は調和する。
(オストワルトの色彩調和論、イッテンの色彩調和論)と、まとめています。
要するに...
色相環の中から等間隔に色相を選ぶように、
計画的に一定の法則によって規則的に選ばれた色は調和する。と。

「なじみの原理」(親近性の原理)
自然の中に見られる色の変化や、その有機的連鎖における配色等、
観察者に熟知されている見慣れた配色は調和する。
つまり、
光と影が作り出す明暗グラデーションのシャドーシリーズや、
秋の紅葉、虹や空の色の時間的な変化など、
自然界や日常的に感じている自然な見え方の色の変化や連鎖は
親和性があり、違和感を感じないという事です。
もっと略すと、見慣れている配色は調和する。です。
緑の葉の日の当たる部分と影の部分の濃淡や紅葉などの、
ナチュラルハーモニーですね。

「類似性の原理」(共通性の原理)
構成された配色間に色相、トーン、白・黒・純色等の混色量、
又は色の感じ等、ある種の共通要素を持つ色同士は調和する。
とか、
お互いに共通する支配的な要素を与えた配色のドミナントカラー。
つまり、
共通性がある色同士は調和する。と。
最も一般的な色彩調和の原理。(同一色相・トーン配色)
同じ色相、同じトーンなどのように共通性を持つ色同士は調和します。
ドミナント配色、トーンオントーン、トーンイントーン配色も、
共通性がある色同士で調和します。

「明瞭性の原理」(明白性の原理)
色同士の関係や配色意図が曖昧な場合は不調和になり、
お互いの色が明確に知覚されると安定した調和が得られる。とか、
明度差が近過ぎる配色は不調和になり易く、
明度差が明瞭な配色程調和し易い。
(ムーン&スペンサーの色彩調和論)です。
つまり、
配色する色の関係があいまいでなく、
明快にはっきりしている関係にある色は調和します。
これは色の関係だけでなく面積比にも関係します。

これらの4つの原理は、4つ全てを成立させるのではなく、
どれかに当てはまるような色彩調和を行えばよいと思います。


マンセルの色立体、今月のデータは2009年6月末で締め切りました。
画像を保存してA4サイズにプリントし、
真ん中から内側に2つ折りすれば、見開き分が完成です。
もうじき完成ですね。



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