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Archive for April 2010

24 April

うす曇りの光質のしくみ

--140F-- 入力の知恵・画像の知識

見え方や写り方のしくみ part8
「うす曇りの光質のしくみ」

うす曇りの光質のしくみと言っても、気象的な事ではありませんよ。
内容は、簡単な光と影の出方についてです。

雲の無い晴天時は、輪郭がはっきりした影ができます。
当たり前ですね。基本的に光は直進しますので、太陽の光をさえぎれば
その遮ったかたちに影ができます。
細かいことを言えば、太陽とて完全な点光源ではないので多少は
ボケができるし、前回にもあるように回折によってのボケも出ます。
そして空気中の散乱により空は暗黒にはならず明るいので
影も真っ黒にはなりません。

でもまぁ、晴天時は輪郭はわりとはっきり出ます。

分厚い雲で覆われた曇りや雨の日は、太陽のかたちを見ることが
できないので、はっきりとした影が出ません。
これは、太陽の点光源ではなく、空一面の面光源になっているという事です。

曇りや雨の日は、はっきりとした影が出ません。

この違いを自然とライティングに当てはめると、
晴天と曇天は、点光源と面光源になります。

では、うす曇りの柔らかい影はどのように再現すればいいでしょう。
うす曇りの日に空を見上げると、雲がかかった明るい空に
ぼんやりと太陽の位置が確認できます。

この太陽の位置がわかるという事が、影の方向が分かるという事です。

影の方向が分かる程度にやわらかくぼやけた太陽を再現すると
うす曇りのライティングになります。
光源と被写体の間に薄い雲(トレペ)を入れます。
影の輪郭の硬さは雲の厚み(トレペ等のディフューズ具合)と
光源とディフューズの距離で光源の大きさを調整により変わり、
影の濃さはレフの効き具合で調整できます。

晴天、曇天、うす曇りの日にどんどんカメラとレフ板持って散歩して、
さまざまな条件の違いによるライティングの具合を体験してみましょう。
すべては自然から学べる事ばかりですから、外で遊ぶの大好きになりますよ。


撮影のイチオシ小道具






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