Complete text -- "写真は単純にわかりやすく"
26 July
写真は単純にわかりやすく
---155F--- 特集ルーム「写真は単純にわかりやすく」
写真を撮るときには、何らかの動機があってシャッターを
切っているんですよね。
風景ならば、今見ている景色を誰々に見せてあげたいとか、
感動したので、後々に残しておきたいとか。
今日、結婚記念の写真を撮りに来店した夫婦も、
今の幸せな思い出をかたちにしておきたいからと、
定期的に撮影に来て、本ちゃんの台紙入りは本棚に保存しつつ
小さなプリントを焼き増しして、リビングに並べて飾っているいるそうです。
いつだって、この動機が真ん中なんです。
前にも言いましたが、写真は出来る限りの省略をして
この動機からはずれたものは全て切り捨てて、単純化します。
動機に対して単純ストレートな真髄のみになるまでそぎ落として、
何を撮りたいのかを再確認したら、
そこへ自分なりの味付けを足していくのです。
余分な情報が入っていると、どうしても伝わりづらくて
煩雑な写真になってしまいます。
余分な情報が多くなると、何を伝えたいのか、分けのわからない
いわゆるありきたりな写真になるのです。
人に話や説明をするときでも、余計な前置きが長すぎたり、
的を得ないような話では、何が言いたいのかわからない事と同じです。
伝えたいことが多ければ、いろいろ説明するのではなく、
ひとつひとつに分けて別の話で伝えるのと同じなのです。
写真はシャッターを切れば、いらないものまで写ってしまう性質があるので
フレーミングで画面から外すなり、ライティングで潰して省略するなり、
構図で目立たない位置まで追いやったり、ぼかして省略するなりして
出来る限り、なぜ撮ったのかと言う「動機」をわかりやすくしてから
自分の意見を写真に写しこんでいくのが作品になるのです。
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