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Complete text -- "端っこの人が太って写るわけ"

19 October

端っこの人が太って写るわけ

--158F-- 入力の知恵・画像の知識

見え方や写り方のしくみ part26
「端っこの人が太って写るわけ」

写真に写ると太って写るから...って言う人がいます。
太って写るには、いくつかの理由があるのですが、ほとんどの場合、
思い込みの場合が多く、実際に他人に聞いてみても、
同じに見えると言われることが多いので、本人が自分を見た場合に限り
太って見えてしまうというわけです。

ですから、写真に太って写っているように見えても、
他の人からは、本人と変わりなく写っているので安心してOKです。

ただし、本当に太って写ってしまう例外もあります。
それが集合写真の端っこに入っている人です。
これは、光学上多かれ少なかれ、当たり前の話です。
その当たり前の理論に立ち向かうのがプロのテクニックです。

原理は単純。
レンズの焦点距離が短くなるほど、歪が出やすくなり、
それを補正するために中心よりも周辺が拡大されてしまいます。
力ずくで引き伸ばしたような感じです。
ですから、画面のはしっこに立つと、周辺へ引き伸ばされて太ってしまう。

では、ぼくたちはどうやってこの端っこの人まで
スリムに写しているのかと言うと....それは内緒にしておきましょうかね。

あ〜、これはデジセミなので、たねあかししましょう。
先ほど言ったように、広角レンズになるほど太ると。
ならば、できる限り焦点距離の長いレンズを使うのがひとつの条件。

もうひとつ言いましたね。
歪を補正するので太ってしまうと。ですから、歪の補正の程度を
画面を見ながら調整を行います。これは、RAW現像時の話です。

集合写真は、写っている人が小さいので、特に高精細な画像を必要とします。
当然、RAWでの撮影になり、現像時に各種の歪や色収差、ついでに周辺光量も
調整することになります。

そして、最後の砦となるのがレタッチによる補正です。
フォトショップで右端だけを選択し、少しだけ横方向を
中心に向けて圧縮します。そしたら、左端だけも選択して同じように
少しだけ横方向を中心に向けて圧縮します。
その範囲や量は、画像によって変わりますので経験です。
そして「ゆがみ」を使って、端っこの人をひとりひとり形を整えていきます。

このような地道な作業があるおかげで、プロの撮る集合写真は、
端っこの人まできれいに写っているのです。(あ〜、また飯のタネを...)






21:33:00 | t-tok | |
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