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Complete text -- "写真の原理は何も変わっちゃいないのに"

22 February

写真の原理は何も変わっちゃいないのに

---171F--- 特集ルーム

「写真の原理は何も変わっちゃいないのに」

写真は光で描くものです。古来ピンホールカメラの時代から
その単純な原理は変わっていません。
デジタルカメラでも、内蔵している受光素子に、
どのように光を当てるかで写り方が変わってくるのです。

どのように光を当てるのかとは、ピンホールカメラでは印画紙に、
フィルムカメラでは写真フィルムの膜面に、
デジタルカメラでは受光素子に、ちょうど良い光の量を当てる方法で、
光を当てる強さと長さと光を感じる強さの組み合わせなのです。

写真的な言い方をすると、光の量を調節する「絞り」と、
光の当たる時間を調節する「シャッター速度」と、
光を感じる強さを調節する「感度」の3つの組み合わせです。
この組み合わせの原理も、昔から何も変わってはいないのです。

そしてカラー写真には、色を調節する「色温度」が関わってきます。
フィルム時代では、電球用のデーライトフィルムと
太陽光用のタングステンフィルムがあり、色温度はフィルムの選択することで
セレクトしていました。
感度についても、フィルムのセレクトでほぼ決まり、
現像時に増感現像をしたり減感現像をすることで多少の調整をしていました。

デジタルカメラの時代になり、フィルムから受光素子に変わり、
感度や色温度を自由に設定できるようになりました。
そして、画素数も必要な値にセレクトできるようになったのです。
徐々にカメラの性能も上がり、高感度までノイズの少ない感度設定が
可能になり、画素数もガンガン上がってきました。

今までフィルムメーカーや現像所の技術で行っていた作業を
カメラユーザーが自分で行う世界になったのです。
撮影者は自由度と引き換えに、スキルと手間がかかるようになり、
今までありえなかったひどいものも横行するけど、
今まで出来なかったすごい写真も飛び出してきます。

誰でもきれいな写真が撮れていたフィルムの頃に比べて、
誰でもより簡単に写真を撮れる様になったけれども、
きれいな写真を撮影するには、それなりの技術が必要になってきたのです。





14:40:00 | t-tok | |
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