Archive for 23 July 2011
23 July
部屋の中と外で写真の色が違って見える訳
--155F-- 入力の知恵・画像の知識見え方や写り方のしくみ part23
「部屋の中と外で写真の色が違って見える訳」
夜なか中かかって気合を入れてプリントした写真、
翌朝見てみると、なんか違う気がする...
あれぇ、こんな色だったっけ、と感じたことはありませんか?
大切な人へプレゼントする為に、細心の注意をはらって細かく色調整して
丁寧にプリントした写真が、その人の部屋では、なんだか違うイメージに
なってしまう。
そんな時の原因も、環境の光が違っているせいです。
光の性質には、明度と言われている「明るさ」の他に、
色温度といわれている「光の色」の違いがあり、
さらに演色と言われている色の「再現力」の違いもあります。
思っていたものと、なんか色がずれてるなぁ...と感じた時は、
たいていの場合、プリントした環境の光と、飾ってある環境の光の色が
違っていたと言う原因の場合が多くあります。
モニターディスプレィを観察する環境の光は、一定の決められた光源にして
環境をいつも同じ状態に保つのが望ましいのですが、
プリントを観察する環境の光は、飾る場所がわかっている場合は
そこへ持っていって評価するのがいいですね。
持って行くのが難しい場合でも、同じような光源の環境下で
色を判断するのが望ましい事です。
言うまでも無く、暗い場所に展示するなら、そのような暗い照明下で
見せたいものが伝わる濃度でプリントします。
そしてわかりづらいのが演色です。
これは、照明のスペクトルによる色の再現性のちがいです。
可視光は380nm〜780nmの周波数帯域だと言われています。
これが満遍なく満たされていればいいのですが、
蛍光灯など、輝線や欠落を含むスペクトルを持つ光源もあります。
そうなると、ある周波数の色だけが強調されて見えたり、
くすんでしまったりと、彩度が違って見えたりする訳なのです。
思い描いたイメージを伝える為に、
飾る場所の「明るさ」「色」「再現性」に注意して
同じ条件下でプリントするように心がけましましょう。