Archive for 18 December 2012
18 December
色と光
--169F-- 入力の知恵・画像の知識見え方や写り方のしくみ part37
「色と光」
今更ながらですが、色ってなんだろう、光ってなんだろう...って。
普通の社会で生きていたら、特に意識するような事ではないのですが、
理屈を考えていくと少々面白かったりするのが、色と光です。
色は何物なんでしょうか?
物の表面に付いているものだと思われがちなのですが、実は違っていたり。
もう少し詳しく言うと、色は、物体の表面に付着しているのではなく、
物体の表面に光が当たってその反射してきた光が色です。
ですから、色は光を媒体とした感覚なのです。
光は電磁波の一種で、380nm〜780nmの波長が色として目に見え、
その範囲が可視光であり、スペクトルって言っています。
780nmの波長の長い方が赤で、オレンジ、黄、緑、水色、青、紫、と
波長が短くなっていきます。
色は物体に当たった光の反射なので、
本来は当たる光によって同じ物体の色が違って見えるのです。
ですから、電球下は黄赤っぽい色に写り、日陰は青空の反射で青くなるのが
当然なのです。
でも、目で見た感じでは、数値でみるほど色が違って見えないのです。
それは今までに経験してきた日常生活からの記憶と結びつけて
脳内で補正をかけているからなのです。
昔はポジフィルムで写していましたので、写真は数値どおりの発色をし、
記憶は脳内補正され、色が更新されているため、駆け出しの頃は
こんな色じゃなかった....と感じる事も多くありました。
今ではオートホワイトバランスのおかげで、この差を少なく自動補正して
それほど違和感無くしてくれているのです。
見え方に近くなるようにいろんな技術が開発され、
便利になり工夫を必要としなくなってきている反面、
本当の仕組みがわかりにくくなっているのです。