Complete text -- "遠近感と立体感"
23 September
遠近感と立体感
--145F-- 入力の知恵・画像の知識見え方や写り方のしくみ part13
「遠近感と立体感」
先日、職業訓練校の研修旅行の時に奈良の写真美術館へ立ち寄った。
そこで開催していたのが、入江泰吉とか言う人の写真展でした。
初めて聞く名前だったので、研修旅行でもなければ、わざわざ入場料を
払ってまで入館しなかったと思うくらい、期待感もなく入館しましたが、
そんなクールな気持ちを逆撫でするように、勉強になった写真展でした。
入り口近くには、年代を感じるモノクロの風景写真があり、
近景を対比させた遠近感がうまく表現されているものが多く、
そのためか縦位置の写真が多かった。
風景写真で縦位置になるワケは、遠近感にあったようです。
近くのものからググッと奥へ視界が開け、景色が広がっている。
そんなオーソドックスなど真ん中の写真表現が見ていて気持ちよかった。
そしてモノクロ写真では当たり前なのですが、明暗の表現もうれしかった。
見せたい部分に光を当てる。
そんな当たり前の事が、カラー写真になると色に魅せられて忘れがちに。
光の当たり方ひとつで立体感が変わってくるものです。
ぼくたちが撮っているポートレートでは、当然ライティングに気を使います。
顔の骨格まで変えてしまいかねないのがライティングで、
モデルの顔の振り方とライトの関係で、頬骨の出っ張り具合や
エラのはり具合まで変えて見せる事もできます。
昔からあったネガ修整で鼻筋を通したりしていたのも、
明暗を使って立体感を調整しているのです。
そんな忘れかけていた基本的な事に気づいて意識しなおす事ができました。
いい写真は数多く見たほうがいいですね。
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