Complete text -- "フォグ系フィルタとコントラスト"
15 October
フォグ系フィルタとコントラスト
--146F-- 入力の知恵・画像の知識見え方や写り方のしくみ part14
「フォグ系フィルタとコントラスト」
カメラやレンズの性能が良くなってきて、なんでもはっきり写りますが、
昔のレンズやカメラにあった「味」というものはなんだったんでしょうか?
理想的な設計の光学系では、癖もなくはっきりくっきりと、
という方向で作られているのですが、そのままと言うか、正確に写るだけが
写真表現ではありません。
印画紙とピンホールカメラを使ったワークショップを何度も行っていると
あることに気が付きます。
内面を真っ黒に塗りつぶしたピンホールカメラと、
ある程度内側を雑に塗ったピンホールカメラでは、仕上がり写真で
コントラストの差ができます。
これは内面反射によって、光が当たらない黒い部分までわずかに感光する
ためで、ラチチュードの狭い印画紙を使う場合は、あまり丁寧に
内側を真っ黒にしない方が、結果としてよくなるということなのです。
このことを現代のデジタルカメラで実験するには、レンズに
フォグ系のフィルターをかけて撮影すると、光がわずかに拡散して
コントラストが低くなり、真っ黒につぶれてしまうようなシャドウの黒が
すこしディテールが見えるようになります。
どんな状況でも最高性能のものが一番いいとは限らないんですね。
ケンコー Kenko フィルター フォギーA
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